地球上の生命に関する不思議や、病気の原因や治療方法の開発、生命科学と人間社会の関わりなど、東京大学では多種多様な分野の研究と教育を進めています。
実行委員長からのご挨拶
平成29年4月15日(土)、安田講堂・山上会館にて、第17回東京大学生命科学シンポジウムが開催されました。安田講堂の改修後、初めての安田講堂での開催で、2012年以来となります。一般の方から学内外の学生・研究者をあわせておよそ500名の参加があり、25の企業・団体からの協賛・広告と9部局からの部局ブースのご協力を頂きました。
講演の部は福田裕穂理事・副学長の挨拶に始まりました。今年度のシンポジウム講演は、学部生、院生、一般参加者だけでなく多様な研究者層に、東大で行なわれている様々な研究を知っていただき、より研究を発展させてもらえることを目的に、生命科学ネットワークの17部局のうち8部局の先生にご講演いただきました。講演内容は、老化がどのように制御されているか、組織構築や1細胞での免疫応答の可視化、神経幹細胞の運命制御、胎児の発達シミュレーションといった、ヒトやその他哺乳類動物の研究から、昆虫や海洋微生物の研究、さらには、教育学から見た言語学習についてなど、幅広い分野から講演いただきました。参加者からも「学会とは違い、色々な分野の発表がきけて楽しかった」、「生命科学の多様な可能性を感じた」などの声が多く寄せられ、当初の目的に貢献できたのではないかと思います。また、各講演では聴衆から積極的な質問が寄せられるとともに、活発な議論が展開され、東京大学でおこなわれている幅広い生命科学研究に興味を持っていただけたものと思います。最後に、村上善則 生命科学ネットワーク長•医科学研究所所長の挨拶をもって、講演会は盛況のうちに終了致しました。
ポスター発表では、大学院生、博士研究員を中心に約200題の演題が発表され、会場はどこも大変熱気に溢れていました。至る所で熱心にディスカッションしている様子が見られ、研究分野や学部を越えた研究者間・学生間の交流を促すことができたと思います。ポスター発表者からは「いろいろな人と研究交流できてよかった」という意見も聞かれ、今後、東京大学の生命科学研究の発展を一層加速してくれるものと期待されます。
午後5時からは、山上会館談話室にて懇談会が開催され、優秀なポスター発表を行った発表者20名に、村上善則生命科学ネットワーク長から表彰状と記念品が授与されました。懇談会では談笑も交えながら当日のポスター発表や講演についての率直な意見が交わされ、研究をより発展させるにはどのような取り組みをしたらいいか、学内外の異分野間の交流を活発にするためにどうしたら良いかなどの意見が交わされました。
アンケートでは、回答者の86%の方々から「次回もシンポジウムを希望する」との回答をいただき、学内外の多くの方々に満足していただけたようです。本シンポジウムが生命科学研究者間の学部横断的な交流、学生、一般の方々への生命科学への関心を持っていただく場として貢献できたのではないかと感じています。
最後に、協賛いただいた企業・団体の方々、ご講演いただいた講演者の先生方、座長の先生方、ポスター審査員の先生方、シンポジウム開催にご協力いただいた理学系研究科の皆様に深く感謝いたします。
<ポスター賞受賞者>
(受賞者) (所属)
中岡 寛樹 医科学研究所
向井 丈雄 医科学研究所
大江 星菜 医科学研究所
山口 博史 医学系研究科(付属病院)
山川 晃 医学系研究科(付属病院)
穐近 慎一郎 工学系研究科
Baeg Kyungmin 新領域創成科学研究科
山本 香織 新領域創成科学研究科
河野 響 生物生産工学研究センター
陳 泰駿 総合文化研究科
坂尾 美帆 大気海洋研究所
松本 翔馬 農学生命科学研究科
野仲 航司 薬学系研究科
菊池 一徳 薬学系研究科
小澤 柊太 薬学系研究科
平木 俊光 薬学系研究科
蔡 哲夫 薬学系研究科
永田 賢司 理学系研究科
河野 大輝 理学系研究科
山野 峻 理学系研究科
以上、20名
開会挨拶をされる福田理事
講演会場の様子
賑わうポスター会場の様子
閉会挨拶をされる村上ネットワーク長
懇談会で挨拶される久保委員長
ポスター賞を受賞した方々
懇談会会場の様子
最後の集合写真
2017 BIO UT
ポスター(1P)
PDFダウンロード